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2011年12月 5日 (月)

今週の出演は大西文子さん(ラジオ関西60年)

今週のアナウンサーでつづるラジオ関西60年の出演者は昭和35年(1960)3月入社の大西文子アナウンサー。
退職は1964年12月ということですが、社員の4年間に加えその後はアルバイトとして勤務されていたということだ。
さすがにこの時期になりますと、私自身の記憶にはリアルタイム的には無い時代ですが、大西さんのことは過去の資料で拝見したことがあります。
この昭和35年という年は、1月1日に神戸放送株式会社から株式会社ラジオ関西に社名変更し出力10kWに増力した年です。
大西さんが在職した時期である昭和35-39年というと関西テレビ開局により、いったんはテレビ放送開局をあきらめたように思われたラジオ関西でしたが、1964年の社報JOCR第8号に掲載された当時の組織表によるとFM放送やTV放送を視野に入れた「FM・TV準備委員会」(委員長 関口寿一氏)が設けられたり、「ラジオ関西音配」という子会社の設立が行われたという時期である。この子会社は朝日BGMと契約し、神戸以西の兵庫県の企業・学校・病院などのBGM販売だが、将来のFM開局を見据えた動きだったという。

当時神戸新聞の社長で、ラジオ関西社長だった田中社長は、もともと朝日新聞出身であったことは以前記事にした通りで、ラジオ関西を設立した企業のひとつである「神港新聞」も、神戸新聞と朝日新聞の関係がある企業だったことにも注意しておきたい。

当時の社報JOCRによると、大西文子さんは 電話クエストの金曜担当ということである。
この時代のラジオ関西は意外と思われるかも知れませんが本当に強く、1964年は「電話リクエスト」が1週間とも大阪・神戸でも最高の聴取率を上げた年だったようです。いわゆる電話リクエスト黄金期です。
また、ラジオ関西のナイター中継の解説陣には後藤次男氏が起用され、ラジオ関西制作のナイター中継は、対象は、東海・中国・四国・九州の基幹制作局5社とネットを組んでいたようだ。
社報JOCR第7号によると当時はJNN系列とFOLラインがラジオ関西のライバルだったようだ。JNNとはTV局のネットですが(ラジオはJRN)、この1964年当時JRNというのは出来ておらず、テレビのJNN系列が成功したため、これをラジオの系列に応用しようとしたものだと考えられる。ラジオのネットがTVに移行したわけでなく、TVの成功により、ラジオのネット化が進められたということだ。

FOLラインとは、参加局のコールサインからとったもので(福岡RKBのJOFR、大阪MBSのJOOR、東京ニッポン放送のJOLF)。すなわち、この時代はNRNもできていない時代であった。
今では、ラジオ関西はNRNを脱退した独立局という感じであるが、NRNができるまでの時代では、JNNやFOLに対抗した時代があるということだ、したがってラジオ関東(RFラジオ日本)のRFラジオネット加盟の背景には、ラジオ関西のこういった歴史もあることは見逃せない。事実ラジオ関西はラジオ関東と野球中継のネットを1960年代当初組んでいたが、NRN開設直前は、ラジオ関東はKBS近畿放送をパートナーにしていた。つまり、NRNが出来たことにより、ラジオ関西が、得意としていた野球中継の他局への番組販売が見直されたということだ。NRNができるまでは「プロ野球」と、シーズンオフの「電話リクエスト」としていたが、NRN設立以後は、一年中「電話リクエスト」に移行してきたのである。

ラジオ関西は電話リクエストが強すぎたため、音楽局のイメージだが、日本で最初のプロ野球中継をしたのもJOCRであることはあまり知られていない。
(その伝統と技は結局サンテレビ開局により、サンテレビのプロ野球中継に移行したようなものである。このことは、「アナウンサーでつづるラジオ関西60年」での松島武雄アナウンサーの証言でも明らかになっている。)

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コメント

12/6の放送は「歌声は風にのって」の古いほうのテーマミュージックでしたね。曲名は言っていなかったですけど知りたいです。もしご存知ならお教えいただけませんでしょうか?よろしくです

ききましたさん コメントありがとうございます
12/5の最後、12/6のトップにかかった歌声は風にのってのテーマソングは、パーシーフェース(オーケストラ)の「ピチカートポルカ」という曲です。私がCD入手した過去記事もありますので、ブログ内検索をしてみてください。過去にも相当の情報があります。

ありがとうございます。大西アナの話良かったです。日本離れて視ると言葉習慣の良否が分かる。反省。ラジ関はリク時代から聞いてます。須磨の放送局も行った事ありますよ。ラジ関は青春 毎日聞いてますよ

神戸のピンクパンサー さんコメントありがとうございます
大西さんは、ラジオ関西退職後、インドネシアの国営放送局で日本語アナウンサーとして10年間も活躍されたそうですね。
単に主婦としてだけではなく、ラジオ関西アナウンサーとしての経験を生かされた誇れる実例だと思いました。
インドネシアは地域による言語も多いということ(100以上?)私の想像を超える話でした。
高度成長期により日本は道徳面でも何かを失ったのかと思うような内容だったと思いました。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします

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