ラジ関レコードコンサートで感じたこと
「あの頃・・・ラジオから流れる洋楽が好きだった。
好きな人に一曲贈りたくて、ラジオ局にリクエストした。
ラジオといえば、「ラジ関」だった・・」
これは、ラジオ関西のレコードコンサートで見つけたラジオ関西プロダクツのCD「リスナーが選んだラジ関の洋楽100曲」のポスターにかかれていたものです。
広告の文章ではあるが、実にうまくその世代の方を引き寄せたものと感じました。
興味ある方は、上記画像を大きく表示させて(クリックしてみてください)、ぜひ全文ををお読みいただけたらと思います。
8月13日 このブログでもとりあげたように、ラジオ関西のアナログレコードコンサートに行きました。
神戸新聞松方ホールのホワイエです。
私の世代では、レコードコンサートというのは、高校生が文化祭などで放送部などの活動として行われることが多く、プロの、ましてやラジオ局のレコードコンサートというものはあまり一般的ではなくなっておりまして、どちらかというと公開録音や公開放送では、歌手などの生演奏が中心となっており、単純にレコードをかけるというのは少なかったように思います。
というのも、当時テレビ番組では、レコードをかけるというのは稀で、ほとんどが生出演でした。一方ラジオの番組は、音楽はレコードが中心となるのですが公開番組やゲストでは、スタジオで演奏というのが定着した時代だった。(これは今もかわらないように思う)
現在は、テレビ局でさえプロモーションビデオ等での音楽放送や、CD販売では収録曲に当時のレコードジャケットを映すという安上がりな番組も多くなっている。動画そのものが簡単かつ安価で作られ、伝送も容易になってきたという、技術的背景も忘れてはならない。
一方ラジオ局のレコードコンサートというのは、高度成長期を過ぎた1970年代後半以降では珍しい部類だろうが、戦後から1960年代ぐらいまでは一般的にレコードコンサートがラジオ局で行われていたようだ。
たとえば、音楽評論家の、末広光夫さんはWEBで「昭和27年頃はレコードコンサート(鑑賞会)が主流で、私も企画したり呼ばれたりしました。みんなレコードを一生懸命聴いていた時代。その後安い入場料でいい曲を、というコンセプトでアーティストを呼ぶ労音コンサートが人気を集めて、私はそこで司会を務めていました。」と述べられています
http://kobejazz.jp/jazz_people/vol09.html
末広光夫さんは、ラジオ関西の「電話リクエスト」を初期から担当したプロデューサーです。
ラジオ神戸・ラジオ関西のレコードコンサートというものは伝統あるもので、今となれば、レコード音源が民間放送最大級の在庫でプレーヤなどの音響機器もプロ機材を有するラジオ関西ですから
考えようによってはたいへん贅沢なものであると感じるようになりました。
会場は、当日券も少しあったようですが、椅子を追加されて並べられていた様子でしたので、大好評とおう感じを受けました。
ただ、私より若い年齢の方は少ないように思いました。やはり、電リク黄金期の方は定年を迎えた方が多いのでしょうね。
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西川さん、「安上がり」といえば、ここ10数年、民放テレビやラジオの番組中に流すBGMに、「著作権フリー音源」を使用する傾向が強まってきています。
全国の民放局は、地上波テレビのデジタル化などに対応するための技術関連投資が一段と増大し、財務状況が苦しくなってきており、個別の民放各社ばかりか、民間放送連盟までもが、JASRACへの著作権料を支払う余力がないに等しくなってきているようです。
それにしても、この、なんとも味気ない音楽である、「著作権フリー音源」は、いったい、誰が作曲し、誰が演奏したのか、まさに謎だらけなのではないでしょうか。
投稿: らぶSun | 2011年8月15日 (月) 20時25分
らぶSun さん コメント&情報ありがとうございました
「著作権フリー音源」については、以前ビデオを作るときBGMにするため、そのような表示のあるCDを購入し利用したことがあります。
すでに15年以上前のことでしたがCDも少し割高でしたが、クラシックのほか、BGMやオープニングの音楽に利用できる旨が書いており、作曲者や演奏者は明記されておりました。もちろんVTR・DVDなど自分の作品に入れて配布するのは問題ないのでしょうが、商品であり、そのCDをコピーして配布するようなことは許されていないと思うものでした。そのCDに入っている曲が某ラジオ局で使用されていることも後で気がついたこともありました。
らぶSUNさんのいわれている、「著作権フリー音源」とは、このようなものでなく、インターネット上に配布されているフリー素材のようなものを言われているのでしょうか?。検索しますと、販売されているものでは結構高額に売られているものがあり、このようなものであれば作曲者も演奏者も、いわば「売り切り」のような形のものとして納得されているのでしょうが、無料配布のようなものであれば、個人の趣味の音楽という範疇かWEBの広告で収入を得ているとしか思えず、それでなければ何かのPRを目的としているとしか思えませんね。
このような素材をTV局が使っているというのは不思議に思えます。TVというとNHKの番組が富田勲さんの「新日本紀行」などに代表されるように、一流の作曲家に依頼した特別注文品のように、映画音楽に近い位置づけから、ラジオ局のような、一般に市販される音楽を採用するものまでと思っていましたが、テレビ局で「フリー素材」とは、少し夢が無いようになったと思うのですが・・・。
投稿: 西川敏弘 | 2011年8月16日 (火) 01時19分
本当に、ラジオ関西は、さすが、昭和20年代に開局した民放局だけあって、しかも、日本の放送で始めて電リク番組を立ち上げてからというもの、レコード収集のノウハウを早くから積み上げただけあって、レコード、CDの音楽資料の豊富さでは、地方民放一といっても、過言ではないでしょうか。
大阪の放送局では、ラジオ・テレビ兼営の朝日放送、毎日放送はもちろんの事、昭和30年代に放送を始めたテレビ単営の読売テレビ、関西テレビが、レコードやCDなどの音楽資料を豊富に有しています。
一方では、昭和57年に開局したテレビ大阪は、音楽資料は自前では収集、保有せず、レコードやCDは、「音響企画」(本社・東京)という、放送音響効果の専門会社から提供してもらっているそうです。
投稿: らぶSun | 2011年8月17日 (水) 19時25分
らぶSUNさん
TV局でもレコードやCDを必要としていたのですね
これらはラジオ局だけが特に必要としているものとおもっておりました
投稿: 西川敏弘 | 2011年8月19日 (金) 00時35分