姫路モノレールを見学
去る4月29日に手柄山中央公園に「手柄山交流ステーション」がオープンしたということを山陽電鉄の駅にある印刷物で知りました。ここには「モノレール展示室」を設け、実物の車両やその資料を展示・公開するというものでした。
特に5月15日(日)までは、オープンを記念して「姫路大博覧会・モノレール展」も開催されています。
そもそも姫路市営モノレールは、昭和41年、姫路大博覧会開催にあわせて作られたものです。歴史的にも東京モノレールに次いで全国2番目というかなり早い時期での出現であったように思う。
ただし、この全国2番目というものは、当時のふれこみであり、事実ではないようにも思う。
当初は、路面電車や地下鉄に変わる「第三の交通機関」として、脚光を浴び、将来的には路線延長し、各地をモノレールでつなぐという構想も生まれたようだ。開業当初は姫路博の需要があり大盛況だったようだ。
姫路駅から手柄山までの1.1kmという中途半端な路線も災いしたように思う。これがもし路線が姫路城大手前公園-姫路駅-手柄山なら姫路城観光にも利用されたのではと思うのだが
姫路博覧会終了後は利用客が激減。開業からわずか8年の昭和49年で休止となり、昭和54年に廃止決定となった。
このブログでも過去に廃線跡を話題にしたこともある。
http://jf3mxu.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_95ba.html
いわば高度成長期に出現した戦後20年を経て「姫路の復興を明らかにし、世に問う」大姫路博であったはずだ。
計画は姫路市の戦後復興を指導した石見元秀市長によるもので、石見元秀市長は「姫路市営放送」(JODR 580KHz 50W 予備免許のみで開局に至らず)の計画など、このブログでも過去に話題としたこともある
http://jf3mxu.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-c54f.html
姫路モノレールは、全国でも数少ない「ロッキード跨座式」と呼ばれる規格を採用した。これは、現在は一般的になったタイヤを使う「跨座式」とは異なり、鉄レールと鉄車輪を使う方式。
そのため、鉄道と同じく最高速度は160キロでの運転が理論上は可能だったらしい。ただし姫路の1Km路線では、途中に駅あるなど無理があり、最高速度は50km/hとなっている。
私は、直感的ですがロッキード社と日本側の企業が川崎重工関係であるという兵庫県に縁のある企業であることも大きかったように思えてなりません
なお、私は5月7日に、訪問しましたが土曜日ということで客の入りは非常に少なかったように思います。
再現された、手柄山駅には当時の看板が再現されています。いかにも高度成長期らしく私好みです。
特に驚いたのは、須磨浦山上遊園の看板。この年「カーレーター」(全長91m勾配25度のゴンドラ・・というよりベルトコンベアにを応用したようなもの)が誕生したことが書かれています。イラストはロープウェイとリフトですが
右側に描かれているのは「ドレミファ噴水パレス」ですね
こちらも1987年に無くなりましてひさしぶりに記憶が蘇った感じです。
どことなく「兵庫百景」の川西英先生の作品を感じさせるイラストです。(#93 須磨観光リフト)
http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/online/hyakkei/works/works10.html
川西英先生は1965年に亡くなられていますのでそれ以前の作品なのかも知れませんね
駅にあった広告では、お酒の「灘菊」・お菓子の「御座候」などは今でもわかるのですが、「姫路メガネセンター」は今では想像がつかない。めがねの三城だろうか?
なお、手柄山のモノレール展示室は、山陽電鉄手柄下車、西へ約10分です。駐車場側からエレベータが利用できるので、それほど坂を登らなくても大丈夫でした。(エレベータ前が下記の写真の現在位置)
なお、姫路市立水族館は7月2日リニューアルオープンの予定です。
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コメント
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私以前、姫路の町を歩いた際に、あのモノレール跡はどうするつもりなんだろう、と真剣に考えたことがあります。
現実的には予算との兼ね合いで、撤去も難しいでしょうし、一時期復活すると言われていましたが、それも現実的には厳しいと思います。
サンテレビやラジオ関西で姫路市は広報枠を持っていますが、(まぁラジオ関西の場合は1日三回の短い枠ですし、サンテレビも月イチの15分枠ですので、どれほどの効果があるか不明ですが)その枠で、再利用の方法等を募集してみても、という気はしますが、いかがでしょうか。
投稿: とくなが | 2011年5月12日 (木) 22時07分
とくなが さんコメントありがとうございます
この高架については、確か老朽化のため何かの落下事故があった記憶があり、おそらく危険なところから撤去されているとは思うのですが完全撤去には相当の時間と費用がいるのではと思います(撤去費用に20億円以上必要という数字を出しているWEBも多くありますね)
この、どうしようもない状況がまた独特の雰囲気をもっているといわれたり「現代遺跡」という評価を聴いたことがありますね
投稿: 西川敏弘 | 2011年5月13日 (金) 01時26分
「姫路メガネセンター」は二階町通りにあった眼鏡屋さんです。10数年前まで存在していましたし、近くに住んでいたころよくお世話になりました。
投稿: ひらの | 2011年5月15日 (日) 16時57分
ひらの様 はじめまして
貴重な情報をいただきありがとうございました。
姫路はメガネの田中、三城がかってラジオ関西のCMで知っておりましたがひめじメガネセンターは知りませんでした。姫路ではかって時報CMで時計屋さんの「中野時計」「平野時計」などのCMを思い出しました。どうぞこれからもよろしくお願いいたします
投稿: 西川敏弘 | 2011年5月16日 (月) 02時50分