KISS-FMをコミュニテイFM扱いの記事から思うこと
これは、悪意のある記事ではないと思うのですが
ポッドキャストジャーナル2010年4月29日
http://podcast-j.net/archives/2010/04/kiss-fm-kobe-20100429.php
コミュニティFM局「Kiss-FM KOBE」が経営破たん
と、いう記事が出ています。すでに1ヶ月経過していますが訂正もないみたいで
ここは日本最大級のポッドキャスト情報サイトらしい?のですが
Kiss-FMは、一応県域放送局で1kWの免許を受けた(将来的には「受けていた」となる予定かも知れませんが)放送局ですので、これは経営破たんは正しくてもコミュニティFM局というのは変ですね。
もっとも過去に放送内容を記事にしたということですからその記事の内容(番組の内容)で
コミュニティFM局と間違えたのであれば問題が深刻です(間違えられる方にも何らかの原因もあるという考えもある)
今度新しく発足される、事業継承の会社の資本金も県下の他コミュニテイFM以下の資本であれば問題になるかも知れません
ちなみに主要コミュニテイFM局の資本金を調べてみることにしました。
資本金の表記は、WEBに記載のものとし、()内に比較のため記載したものです。
GENKI(エフエムゲンキ)200,000,000円(2億円) 姫路市 人口約54万人
エフエム宝塚 80,000千円(8千万円) 宝塚市 人口約23万人
BAN-BAN 480百万円(4億8千万円) 加古川市 人口約27万人
CATV兼営だが、すでにKISS-FM以上の資本金
さくらFM 9,000万円 西宮市 人口約48万人
エフエムあまがさき 財団法人へ 平成21年3月31日 株式会社エフエムあまがさきが放送事業を終了 財団法人尼崎市総合文化センターが放送事業を承継 人口約46万人
エフエム三木 65000千円(6千5百万円) 三木市 人口約8万人
ハッピーエフエムいたみ1億円 伊丹市 人口約20万人
上記は、兵庫県下コミュニテイFM局の一部であるが、その市の人口規模や
他の民間放送FM局の関係を調べると、ある程度の適正規模というのがわかるはず
大阪のFM局の電波がエリア外となる加古川、姫路は別格としても
尼崎市のFMあまがさきが、「平成21年3月31日 株式会社エフエムあまがさきが放送
事業を終了 財団法人尼崎市総合文化センターが放送事業を承継」という部分に注目して欲しいと思います。
尼崎市は、かって高度成長期には人口55万人の兵庫県2位の大都市であったが、現在は約46万人という「中核市」である。現在では、姫路市、西宮市に人口を抜かれ 兵庫県第4位の都市である。
この市の、株式会社FM尼崎が放送事業廃止し、市の関係の財団法人に事業譲渡とは大変な状態になっていたと思います
これでは、かってのKISS-FM開局時にKISS-FMに資本参加した尼崎市が、今後あえて新会社の兵庫FM放送にお金を出せるかというと、非常に困難な感じがします。
ちなみに 人口1位の神戸市が154万人である。兵庫県の人口が約560万人なので
瀬戸内海沿岸に多くの人口が密集していることになります。
- ちなみに、コミュニテイFM放送が無い地域で人口が多いのは、明石市29万人、高砂9万人、芦屋市9万人、であるが、これらの地域では、他の市のコミュニテイFMが入ったり
大阪の局が入るなどの場合が多いのです。
大阪の民間FM局のエリア外となるのは明石西部以西なのであるが、このため、今後新しく開局の可能性が考えられる地域は、あえていうと
相生市3万人、加西市4万7千人、丹波市6万7千人、篠山市4万人、などであると思います。ただし相生市は、FM岡山がうまくいけば入るのではと思いますし
加西市は、もともと県域のラジオ関西で「加西の街からこんにちは」を放送していることもあり、儲からないコミュニテイFMを設置しないのでしょう。しかし、すでに人口の多い市にはコニュニテイFMが多く開局しています。これらは他の府県と比べても立派な数値ではと感じました。これらは震災以降に「防災意識」が、兵庫県は非常に高いことも関係あるのではと思います。これらの状況から県域FMが弱くなっても仕方ないのです。 - 特にラジオ関西が防災について高い見識があり、河川の氾濫についても放送電波で回転灯などの非常装置を制御したり、コミュニテイFMと連携しラジネットひょうごを作る一方、KISS社は、若者向け音楽に特化したり、大阪のアメリカ村に進出するなど疑問の多い展開でした。そのあげく粉飾決算や内紛などひどい状態になりました。(結果は、会社清算の方向ということですが、ひどいものです)
- 神戸、芦屋、西宮、尼崎、宝塚、伊丹、明石、淡路の各市は大阪のFM民間放送局が聞こえる地域が多く、これらの人口を合計すると、これだけでも333万人となり、実際はこれより聞こえるところは多いはずですから、兵庫県の人口のうち6割以上は大阪の民間FM放送が聴け、かつ、地元のコミュニテイFMラジオが聞ける状態ということになります。
- この状態でFM大阪とKISS-FMがJFNの同じ放送を流すというのはかなり無理があったのではと思います。今後の課題ではと思います。
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コメント
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特にここ最近は、KISS-FMについていたスポンサーのFM大阪への移動も目立つような気がします。
たとえば尼崎市は、FM大阪の音楽情報番組『Mash Up!』のスポンサーになっていますし、
神戸まつりの前週に毎年開催される、新開地音楽祭の一行事として行なわれている
『神戸ジャズヴォーカルクィーンコンテスト』も、元はKISSの後援が付いていたのが、ここ数年は、FM大阪に代わっています。
尚、このコンテストの優勝者のうち、少なくとも、ジャネットと藤原岬さんの二人は、KISSでサウンドクルーを経験していますし、
新開地音楽祭そのものの総合司会も、ターザン山下氏と小野智子さんですから、地元局としてのKISSの関わりは密接だったはずなんですがね…。
ちなみに今年の新開地音楽祭には、私も土曜日にお邪魔してきました。
大変な盛況ぶりだっただけでなく、地元の住民や商店から場外船券場から行政に至るまで、関連イベントや便乗イベントなどが多くあり、神戸においては数少ない
《震災以後に始まって、幅広い協力が定着している大規模イベント》
にもなっている、と感じました。
ひょっとしますと、このイベントを基盤にして、新開地にFM局を開局させることもあるのかな?と期待すら感じる程で(笑)
(実際に新開地の近所には、かつてのKISSやこの春までのFM COCOLOに密接に関わっていた番組製作会社もありますし、FM局を中心にDJやMCタレントを多く輩出している事務所も、そう遠くない場所にありますから)
投稿: サー伯爵 | 2010年6月 7日 (月) 00時57分
サー伯爵さん
いつも貴重な情報・話題を提供いただきありがとうございます
新開地音楽祭のことなど、私も興味があります。
かってKISS-FMの放送に従事されていた方々、さらには営業などで活躍されていた方も他局や、ラジオ関西の仕事をされているなど話を複数の方からきいたことがあります。さすがにラジオ関西に聞けませんが、信憑性は高いと思っています。
県域FMにはFMらしい地元のイベントを盛り上げていかなければいけないように思いますね。
投稿: 西川敏弘 | 2010年6月 8日 (火) 01時51分
なるほど。今その間違いに気が付きました。修正しました。教えていただき有難う御座います!
投稿: Masao.S | 2011年8月17日 (水) 00時23分
Masao.Sさん はじめまして
記事を書かれた方のようですね
訂正のお知らせをいただきありがとうございました
投稿: 西川敏弘 | 2011年8月19日 (金) 00時32分