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2008年10月 9日 (木)

ラジオ関西の放送エリア

ラジオ関西の放送は、中波AMラジオでも低い周波数に属するため、かなり広範囲で受信されていることが知られている。

現在でこそ、韓国など近隣諸国のラジオとの混信が激しくなっているが、昭和の時代、周波数が560kHz時代ではそれほどの混信はなかったように思う。国内で560kHzを他の放送局と共用していることはなくいわばラジオ関西1局に与えられている周波数であり、そのことは558kHzになった現在でもかわらない。周波数が変更になったのは、放送局の周波数の間隔が小さくなったことによるものであるが、そもそもそのような変更をした理由は国際的な中波の周波数不足と、放送の分野での先進国が既得権的に中波放送を行っていたので、発展途上国での放送ができないためであった。この周波数変更により発展途上国だけではなく、日本の近隣諸国は放送局の増強を行い韓国やフィリッピンなどに同一周波数での高出力局が現れてきたのである。ラジオ関西が560kHz時代良く電波が届くのは有名であり 東京スタジオから「真夜中ギンギラ大放送」を全国をターゲットとして放送したり、局のPRにも電波が良く届くことをうたっておりとても地方の「県域放送局」とは一味違っていた。しかし、それはラジオ関西だけが目立ったわけではなく、KBS京都も、当時は「近畿放送」として、深夜には「日本列島ブバリ!リクエスト」なる番組も行っており、ラジオ関西がそれほど突出したような感じは受けなかったが、全国的に見るとこの2局の存在は「特殊な県域・府域放送」だということがわかる。もっとも近畿放送は京都府だけでなく滋賀県を放送エリアとしているのだが、MBSやABCという「広域放送」とは違うということである。

 そもそも、県域放送といえば中波ラジオでは5kW程度で、その周波数もどこかの県域放送やNHKの地方支局と同じ周波数を使うというのが通り相場である。例外的に20kWというものがあるのは、東北放送(仙台)、中国放送(広島)などその地方における中核都市であったり、北海道など広域放送とはいえないが、実質的に広い面積を放送するもの、福岡のRKBなど人口密度の高い地域での50kW大電力局が「広域放送局以外の大電力放送局」といえるだろう。

そもそも、AMラジオの初期においては「県域放送」という概念があったかどうかもあやしいのである。たとえば 民間放送の第1期で予備免許を受けたJOBR(京都放送、現在のKBS京都)、JOCR(神戸放送、現在のラジオ関西)は現在でいう府県域1kWは当時としてわかるとしても、JODRの予備免許を受けた姫路市営放送は50W免許、正式開局に至らなかったが周波数580kHz(!!)を割り当てられるのであるが、このことからも想像できるよう当時は県域という概念はないのではないかというのが私の説である。どちらかというと、周波数と電力だけが有力都市により割り当て指定されたということである。姫路、神戸という兵庫県に2局も予備免許されるということは、県1局という原則はなかったということである。ちなみに予備免許が下りるということは設備や組織ができておれば技術的条件さえクリアすれば本免許ということである。

 ちなみに当時ラジオ神戸は1490KHz1kW これでは神戸市内でも聞こえないところがあったらしく、陳情を繰り返し560KHzを手に入れるのであるが、良く考えると580kHzに姫路が開局しておればこれは無理だったことがわかる。というのは電波には幅があり、当時のラジオ受信機の技術では混信は確実であるから560kHzがいくらあいていても免許できないことになる。現在でもABC、KBS、MBS、OBCの周波数には相当の間隔があるのもこのあたりが考慮されているのである

さて、OBCラジオ大阪は昭和30年代半ばの後発局、できたのはKTV関西テレビと同時期であるが、広域放送局である

すでに私が書いたラジオ関西ファン年表などをご覧になった方は想像できると思うが、神戸放送、京都放送ともテレビ開局をめざした間柄。結局両社長はKTVの副社長も兼務するなど関西の民間放送界に貢献するのであるが、もともとラジオ局開局当時からテレビもめざしていた放送局なのである。

さらにいうと、当時は基幹大都市でないとテレビ局は開局できなかったのではないかという気がします。つまり関西では大阪でなければいけないのである。同様に東海地方では「名古屋」でないといけない そのため旧ラジオ三重、旧岐阜放送(現在の岐阜放送ではない)の2局は合併し「東海ラジオ放送」を設立、名古屋に進出、「東海テレビ」を設立している。東海テレビと東海ラジオはたしか当初は社屋も同一 県域放送から広域放送へと昇格したのである。

一方ラジオ関西は神戸、近畿放送は京都という「大都市」をバックに持っており2社が統合するということはなかった。さらにKTV設立時姻戚関係になったフジサンケイグループとも縁のあるラジオ大阪が競合局として出現、今から思うと東海ラジオのようになっておればその収益などはすごいものになっていたかもしれない。しかし、地域の放送として十分やっていくことができ、また当時は関西のエリアの経済力もものすごいものがあったことも、このような道を歩んだのだと思う。しかし現実にはUHFテレビ開局の時代となりKTVとの縁は切らされていく。サンテレビを開局するためにはKTVの経営陣にはいられない。結果的にラジオ単営局になったラジオ関西、UHFとのテレビ兼営局になったKBS京都。UHFの非広域テレビ局経営は容易ではなかったようである。なかでもKBS京都は不幸な事件に巻き込まれたように地方テレビ局兼営の免許を得なかったことはラジオ関西にとっては幸せだったのかも知れない。このような関西放送界における特殊な地位と伝統があり、ある種の既得権のようなものが存在する。現在ではAMラジオ局を新たに開局することは周波数の割り当て的にも経営的にも困難が多く新たなAM局誕生は難しいだろう。

それでは、今後「放送エリア」ということを少し深く考えてみることにしよう。しかし、テレビの放送とラジオの放送では今や全く違い、テレビでも大電力局を受信するのではなく中継局、再送信されたケーブルテレビなど受信形態はさまざまであり、さらにマンション建設などによる電波障害にも「放送エリア」というものがいつの間にか利用されている。たとえば、府域放送のテレビ大阪が兵庫県で見れなくなっても、それがマンション建設が原因でも放送地域外だからということで補償はされなかったりすることはある。しかしラジオ関西のようなAM局は放送地域内であっても補償を受けるということは現実的には難しいというのが実情ではないだろか?。

その意味ではAMラジオ放送というのは、聴ける人だけが聞くメデイアになってしまっているような気がしてならない

(この項つづく)

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コメント

ご無沙汰してます。
>AMラジオ放送というのは、聴ける人だけが聞くメデイアになってしまっている
それは、ちょっと違うかもしれません。むしろ、これからラジオは復権の時が来るのでないでしょうか?ただ、その為には、いくつかの障害を乗り越えなければいけません。そのひとつが、地下街や難聴取エリアでのサイマル放送の技術。そして、電波以外のメディア…つまりWebラジオへの移行という点です。特に、AMラジオを聴きたくても、ビルの谷間や地下街では受信できないままになってます。高速道路では既に、災害時を想定して、トンネル内でAMラジオが受信できる様にサイマル用アンテナを設置してる区間があります。が、都市部の地下街には、その装置がありません。本来なら不特定多数の人々が一番利用する空間なのに、そういう場所には何のがおかしいです。(テレビのワンセグはできるのに…)

Stray Horseさんコメントありがとうございます
説明が悪かったのかもしれませんが、私の言っていることはAMラジオメデイアの復権を否定しているものではありません。貴方の言われている障害によってサイマルなどの「再送信」がされない状況を憂いでいるのにすぎません。「その意味ではAMラジオ放送というのは、聴ける人だけが聞くメデイアになってしまっているような気がしてならない」という、その意味とは「AM局は放送地域内であっても補償を受けるということは現実的には難しい」という文章をさしているのですが、補償を受けるというのは経済的なことだけを申しているのではなく、この補償というのは「AMラジオを聞けるようにする」(=「再送信」のことに他なりません)ことであり、テレビ放送では共同受信アンテナをその地域に設けたり、CATVを架設したり、場合によっては中継局まで設置します
ところが、ビルができてラジオが聞けなくなるからと言ってクレームしてもテレビでは正当な権利として補償(再送信設備・共同受信設備の設置など)に応じても、AMラジオの受信障害なら、クレーマ扱いだということを聞くたび、いかに放送法での放送区域であってもあまり大きな意味をもたないのではと思うというのが私の申し上げていることなのです。
さて、それでは、ラジオ関西が「広域」でない決定的な不利は、たとえば大阪市内で地下のAMサイマルが実現してもラジオ関西は県域で兵庫県だということで「再送信」の対象にはなりにくい(できないという意味ではないはず)のです。トンネルや地下街など電波が広がらないところはそれほど大袈裟ではないのですが、たとえば京都市内では、AMラジオの「再送信」が広域局には免許されますが(もちろん地元のKBS京都は再送信の必要なないのですが、ラジオ関西は京都では再送信の対象にはなっていません。これはラジオ関西が県域局であり、兵庫県外での中継局は認められない例です。同様に考えるとCATVなど有線通信も再送信はされますが、電波を発射するわけでなく同軸ケーブル内に電波をとじこめる伝送ですので電波を発射する放送局の中継局を設けるという訳ではないのです。したがって、徳島県あたりで、放送エリア外のサンテレビや関西TVをCATVで送ったとしても電波法上の無線局・放送局の中継局を作るわけではないので実現が可能となっていると考えられます。
いずれにしても、TV大阪が広域に昇格したいと言う時代ですから今後のことを考えラジオ関西も、広域免許を受けることも検討すればと思うのですが・・。

大変素晴らしい文章で勉強になります。

ラジオ関西は、広域免許ではないのですね。
知りませんでした。

よくラジオCMで「関西圏ならどこでも聞ける」
などと言うフレーズの言葉を述べていますが、
どのようにお感じでしょうか・・・?

とくながたかのりさん メッセージありがとうございます。本件については、さきほど新しい記事を作成し公開したところです(10/21)。別件のサンテレビとcrの件については少し時間をください。これもなかなか面白い問題を含んでいます

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